上村司大使による400万円強要事件の概要(ツイートまとめ)
ツイートだとどんどん流れてしまうので、記事という形でまとめておきます。
(1)詳しく書くスペースはないですが、これから何回かに分けて私の事件の概要を書きます。
— blackmofa (@blackmofa) June 13, 2021
(2)私は在外研修を終えて最初の勤務地に赴任したわずか半年後から1年半後にかけて、上村司大使から、以下の被害を受けました。
— blackmofa (@blackmofa) June 13, 2021
(3)①支払い義務のない400万円相当(年収を超える額)の支払いを数ヶ月にわたって執拗に強要(注:大使は大使館の出納官吏(最終的な支払い責任者)であり、要は自分が払いたくないがために下っ端に押し付けようとした。)
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(4)②「借金してでも払え」「親に借りろ」「消費者金融でもいい」「払わないなら人事課に通報する」「逃げられると思うなよ」と脅迫まがいの言葉を使って追い打ちをかけた。
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(5)③大森摂生公使は上村司に忖度し、大人しく400万円を支払わおうとしない私の人事評価を下げた。上村司大使も、この人事評価の下げを承認した。(大使館では公使が人事評価書を作成し、大使が承認するシステム)
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(6)④大使館で30年近くにわたって代々引き継いでいるスリランカ人メイドが無保険の急性の心筋梗塞を患ったことが高額請求の原因なのですが、「なぜ発症後すぐに帰国させなかった。一度出国させてしまえば、たとえ飛行機上で死んでも大使館の責任にならなかったのに」(上村司大使)と、...
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(7)...責任を無理矢理押し付けようと執拗に粗探しをする。このような人命軽視発言は言語道断であるのはもちろんのこと、そもそも重症の心臓病の患者を飛行機に乗せることは国際的に禁じられています。
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(8)⑤同メイドが発症して生死の境をさまよっている間も、「覚悟はできたか」「医療費は全額君が支払うように」(上村司大使)、「死んだら君の責任だからね」「仕事もちゃんとやってね」(大森摂生公使)という容赦ない言葉を連日浴びせられる。
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(9)⑥私はメンタルを病み、トイレで吐く日が続く。
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(10)大使館の人手が足りないこともあり(最も忙しいときは5班兼任)、ほぼ休みも取れず仕事面でのパフォーマンスも人並み以上に要求されるのと並行して、このような大使による強要が約10ヶ月もの間、延々と続きました。報道ではさらっと書かれていますが、正直相当きつく、頭がおかしくなりそうでした。
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(11)なお、以上は、事件全体のうち、上村司大使、大森摂生公使とのやりとりの部分を中心に抜粋したものです。事件自体はかなり複雑で、コンパクトかつ正確に伝えるのはなかなか難しいところがあります。
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(12)上記の大使の行動も問題ですが、それよりも私が根が深いと感じているのは、人事課の事後対応の方です。大使の強要自体は特殊な事例に過ぎないかもしれませんが、人事課の消極的な対応は毎度毎度繰り返されてる現象です。
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(13)私が以上の事態を人事課及び監察査察室に報告(20ページのレポートと音声データ)しましたが、一年以上放置されました。やっと大使館に対して調査がなされたのは私が外務省を退職した後です。もう職員ではないということで、当事者であるはずの私には何の連絡もなく、調査はひっそりと行われました。
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(14)また、人事評価が下げられたタイミングで、「あのようなやり方で人事評価がなされるのは不当ではないか」と人事課に正式に苦情を上申しましたが、長谷部潤企画官から「遅きに失したので本件の処理は取り止めにしたい」と連絡がありました。...
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(15)...私は全ての処理を迅速に行なっていたにも関わらず、「遅きに失した」というのは要領をえないと思います。
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(16)その後、人事課のM課長補佐が本件の担当となりました。M課長補佐は総合職の新卒採用も担当しています。私からM課長補佐に対して再三、本件の調査や上村司大使の処遇について照会したり、一般公表を要請していましたが、残念ながら約2年間、ほぼ無視されています。
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(17)私がブログとTwitterで発信を始めて以降、M課長補佐から慌てたように以下のメールが届きましたが、そこに書かれていた「回答」も、添付画像のようなほぼゼロ回答でした。 pic.twitter.com/fKaxciEATp
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(18)「現時点ではパワハラ と認定していない。」の「現時点では」というのは、今後状況が悪くなってパワハラ認定する必要が生じた場合に備えてヘッジをかけたものです。...
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(19)...要するに、「あの時は『現時点では』認定しないと言っているだけで今後も認定しないとは一言も言っていない。したがって新たに認定することに何の矛盾もない」という意味です。官僚やってるとこうした言い回しが異様にうまくなります。
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(20)つまり私が言いたいのは、本件のように①幹部が400万円の支払いを強要するという犯罪まがいの事案で、②詳細を承知し音声データ等の証拠が人事課の手元にあるにも関わらず、③何年も放置したあげく照会に対しても無視を決め込む。④加害者は何の咎めも受けずのうのうと今も仕事している。...
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(21)...⑤さらに本事件の担当者(長谷部潤企画官、M課長補佐)は新卒採用も担当している。これはいくら何でも筋が通らないのではないか、ということです。
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(22)例えば新卒採用のM課長補佐の場合ですが、彼もこの事件の詳細を承知しており、この2年間、私からの照会や要請をことごとく無視し続けてきました。その一方で、そうした組織の汚い部分は隠しながら新卒採用担当として、2019年も、2020年も何事もなかったように数十名を採用しました。...
— blackmofa (@blackmofa) June 13, 2021
(23)...そして、この2021年夏も同様に採用しようとしています。これはさすがに、事件の当事者として見過ごすことはできません。
— blackmofa (@blackmofa) June 13, 2021
(24)私は、外務省はダメな組織だから入るのは絶対やめておけ、と極論を言いたいわけではありません。ですが、少なくとも、何も知らない学生には外務省の負の実態を含めて正確な情報を知る権利があり、外務省にはそれを伝える義務があると思います。...
— blackmofa (@blackmofa) June 13, 2021
(25)...外務省の良い面のみならず、悪い面もしっかりと知った上で志望していただいた方が学生にとってはもちろんのこと、ミスマッチを防ぐ意味でも外務省にとっても良いのは間違いないと考えます。
— blackmofa (@blackmofa) June 13, 2021
(26)外務省志望者である学生や若手省員は本来、①立場が弱く、セクハラ・パワハラ の被害に最も遭いやすく、かつ②外務省のネガティブな実態をよく知らないことから、真っ先に正確な情報を知らされるべきで、かつ守られるべき存在のはずです。
— blackmofa (@blackmofa) June 13, 2021
(27)何かものを売るときは、商品に欠陥があることを隠して売れば当然詐欺になりますが、新卒採用が外務省の売り込みをかけるときに重大な問題を隠しても何も言われないのは不思議です。しかも、学生はお金より大事な人生と時間を外務省を賭けようとしているわけです。今のままでいいはずがありません。
— blackmofa (@blackmofa) June 13, 2021
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現在、セクハラやパワハラ等の被害に遭われている方にお伝えしたいこと(ポイントのみ)
既に一部の方にメール等でお送りしている内容と重複しますが、現在、セクハラやパワハラ等の被害に遭われている方にお伝えしたいこと(ポイントのみ)は以下です。現時点で被害に遭われていなくとも、いつでも参照できます。
詳しい内容については今後書いていくつもりですが、取り急ぎ。正直、内容がまだ全然足りないと思っているので、今後時間をかけて充実したものにしていこうと考えています。ただパワハラやセクハラは案件によって経緯がかなり違っていて、まとめた形で対策として書くのが難しい部分もあります。
疑問点がありましたら、twitterのDM等でいつでもご連絡下さい。
筆者が外務省でしか長期の勤務経験がないため、組織は外務省に限っています。また同じ外務省でも、職員全員に必ずしもそのまま当てはまるものではありませんが、もし参考になれば幸いです。
外務省を志望している方へ(ポイントのみ)
既に一部の方にメール等でお送りしている内容と重複しますが、外務省を志望している方や入省したばかりの方にお伝えしたいこと(ポイントのみ)は以下です。今後、時間がある時に詳細を書いていこうと思っていますが、「特にこの事項について詳しく知りたい」等の要望等がありましたらtwitterのDM等でご連絡ください。
筆者が外務省でしか長期の勤務経験がないため、組織は外務省に限っています。また同じ外務省でも、外務省志望者や外務省員全員に必ずしもそのまま当てはまるものではありませんが、もし参考になれば幸いです。
もう少し早く掲載したかったのですが、官庁訪問(7月)、在外研修への出発(7月)の直前のタイミングとなってしまいました。申し訳ありません。
外務省に照会状を特定記録郵便で送りました。
少し更新の間が空きました。
先日、外務省の人事課宛に上村司大使による強要に関する照会状を送りました。末尾に全文を貼り付けます。
期限は6月11日まで。期限の近さに比べて内容が多いと感じられるかもしれませんが、項目はいずれも2年前から照会しているものばかり。
催促しても返答が返ってこないので、書類を送ることにしました。外務省人事課には引き続き、真摯な対応を求めていきます。
【以下、照会状本文のコピペ。別紙は省略。】
2021年5月21日
拝啓 時下ますますご清祥のことと存じます。X年に及ぶ貴省での勤務時には大変お世話になりました。
さて、このたびは私が退職に至る原因となった、上村司大使(当時。現アラブ地域担当大使)による多額の金銭支払い強要(別紙1)に関し、照会をさせていただきたく思います。これまで私から貴省に対して累次にわたり照会をしておりますが(別紙3)、現時点で貴省から有効な回答が得られていないと認識しております(別紙2)。
ついては、必要であれば関係者の聴取等の調査の上、急ではございますが2021年6月11日までに以下の点につき回答いただくようお願い申し上げます。
(1)上村大使による多額の金銭支払い強要の事実認定。特に、これまで別紙1及びこれまで私から送付した査察室提出資料、メール等に書かれている事実に間違いはないか。間違いがあるのであれば、どの部分が間違っているか。
(2)(1)に対する外務省としての評価。特に、パワハラにあたるか否か。どの程度悪質と考えているか。
(3)調査・対応
①外務省と上村大使との間でこれまで本件に関してなされたやり取りの詳細。上村大使からいつ、何を聴取したか。上村大使に対していつ、何を伝達したか。やり取りがない場合のその理由。
②本件を受けて上村大使に対して人事上、何らかの処置をしたのであればその詳細。(例)口頭で厳重注意、人事異動等。特に何もしていないのであればその理由。
③上村大使以外の当事者(大森摂生公使、XX医務官)及び大使館館員との間でこれまで本件に関してなされたやり取りの詳細。彼らからいつ、何を聴取したか。彼らに対していつ、何を伝達したか。やり取りがない場合のその理由。
(4)査察結果の詳細
2019年9月に大使館に対して実施された査察において、上村大使による金銭支払い強要に関するやり取りがあったか、仮にあったのであればその詳細と、査察を要請した本人であり、事件の被害者である私に対して事前の連絡、事後の報告ともになかったのはなぜか。仮になかったのであれば、大使館において事件が発生していたことを承知していたにもかかわらず、なぜ上村大使に対する聴取等を行わなかったのか、その理由。
(5)公表
①本件を一般に公表する予定はないか。あるのであれば、いつ、何をどこまで公表する予定か。ないのであれば、なぜ公開しないのか。なお、私自身はこのような案件は積極的に公表すべきと考えている。よって、「被害者のプライバシーに配慮して」というのは、理由にならない。
②学生等、将来外務省に入省する可能性がある層に対して、上記のような幹部による不正行為に巻き込まれるリスクがあることを今現在どのように伝えているか。特に、(i) セクハラやパワハラの被害を受けるリスクが最も高く、かつ(ii)外務省の実態をよく知らない、という2つの意味で、外務省志望の学生に対して外務省におけるセクハラやパワハラの実態と、発生した場合の救済措置及びケアの詳細を伝える必要性は極めて高いと考えられるが、こうした必要性に今現在十分応えられているか。また、今現在そうしたリスクを積極的に伝えていないのであれば、その理由は何か。やはり上記理由に鑑みて、伝える必要性は極めて高いにも関わらず、なぜ積極的に伝えていないのか。
③これまで学生一般に対し、外務省におけるセクハラやパワハラ、あるいは労務環境一般(「風通しが良い職場か」等)について業務説明会等の場で採用担当から言及したことはあったか。あったのであれば、いつ、どこで、どのように言及したか。ないのであれば、その理由。言及回数が多数にのぼる場合は、重要な例を最低3つ挙げた上で、それぞれについて、いつ、どこで、どのように言及したか、回答せよ。
④これまで学生から、大勢の前または個別に、セクハラやパワハラ、あるいは労務環境一般(「怖い上司もいるのか」「在外勤務でトラブルにあった場合の対処法」等)について質問があったか。あったのであれば、いつ、どこで、どのような質問に対し、何と返答したか。質問回数が多数にのぼる場合は、重要な例を最低3つ挙げた上で、それぞれについて、いつ、どこで、どのような質問に対し、何と返答したか、回答せよ。
(6)再発防止措置
①大使等、幹部に対する指導方針を今後どのように変えていくつもりか(具体策も交えて)。特に変えていく方針がないのであれば、その理由。
②一般職員等、幹部による不正行為の犠牲になるリスクが高い職員に対する救済措置及び事後のケアを今後どのように充実させていくつもりか(具体策も交えて)。特に充実させる予定がないのであれば、その理由。
③今後、幹部による横領や本件のような強要罪(未遂含む)のような刑事事件に該当する可能性がある事件が発生した場合、必ず警察に届け出るようにするか。必ずしも届け出ないのであれば、その理由。特に、今現在の外務省は、事件の目撃者、被害者に届け出るかどうかの判断を任せるケースが多いと承知しているが、被害者自身の判断で届出等を行うことは、手続きの手間や費用が負担になる上に、被害者に人事上その他の不利益が生じる可能性が高く、被害者を萎縮させ、好ましいやり方とは思えないが、なぜ必ずしも届け出ないのか。
(7)人事課及び査察室の事後の対応
①人事課が支払い強要を承知した後の対応全般、②人事評価の苦情への対応、③私からの各種照会に対する対応、④査察室への報告から実際の査察実施まで一年以上を要したこと、の4点について問題がなかったか。
今後ますますのご発展を願っております。
以上
はじめに
こんにちは。このブログの管理人です。
本ブログの主な読者として、
- 今現在外務省に勤務されている方
- 今後外務省で働きたいと思っている方
- (外務省に限らず)セクハラ・パワハラ等の被害に遭われている/遭われた方
- (外務省に限らず)誰もが安心して働ける環境を作っていくという本ブログの趣旨に賛同いただける方
を想定しています。外務省は、世間のイメージはそれほど悪くないらしいのですが、実態は旧態依然としていて、高圧的な人物も多く、セクハラ・パワハラの類も後をたちません。
私は上司(上村司大使)によるパワハラを受け、外務省を退職しました。人事課の窓口に訴えても、ほとんど効果はありませんでした。外務省ではセクハラ・パワハラは珍しくなく、私と同様に被害を受け、残念ながら休職・退職に追い込まれたという話をよく聞きます。外務省ではこれまで何度か、セクハラ、パワハラ、その他犯罪行為が大きな問題になったことがありますが、喉元過ぎれば何とやらで、残念ながら組織の根本的な体質は今に至るまで変わらないままだと痛感しています。
このような状況に対し、私は本ブログを通じて少しでも状況をよくしていきたいと考えています。具体的には以下の2点を追及していきます。
①情報の共有。いざ自分がセクハラやパワハラ等の被害に会った時、どうすれば良いか分からず、どんどん状況が悪化してしまうことがあります。特に外務省の場合は、夜遅くまで業務に忙殺されて外部と交流が持てなかったり、海外勤務で身近に相談できる相手や専門家がいない等の事情で悪化に拍車がかかることがしばしばあります。いざ問題が起こった時にうてる対策や専門家への相談方法等の必要な情報を、ブログを通じて必要としている方に共有していくことで、こうした悪循環を少しでも食い止めることを目指しています。
②対外発信力の強化。残念ながら外務省は、大きな問題や外圧がない限り、何も変わらない組織だと痛感しています。本ブログを通じて、問題を社会に向けて発信していくことで、組織が体質を改めるきっかけになればと考えています。
最後に、掲載してほしいトピックの提案や、相談したいことがありましたら、いつでも私まで連絡いただければと思います。可能な限り対応させていただきます。